青空大地です。海のブログを借りて私のクロスバイクをカスタマイズした記事を書きます。
ちょっと長いですがおもしろいです。永久保存版。ぜひご一読ください。
札幌は、自転車オフシーズン。
青空海のクロスバイクは、もともと良い性能なので弄る必要が無いのですが
私のは、フロントクランク(前方のギヤ)の性能が低いので交換しました。
作業は、簡単で30分もあれば完了します。
なのにわざわざ記事にしようと思った理由は2つ。
フロントクランクの交換作業は、動画やブログに多数ありますが
今回の私の一連の作業は、レアなケースだったから。
もう一つは、自転車屋さんを応援したいから。
ん?矛盾してますけど作業が進んでいくとあら不思議、
笑いと涙の「自転車屋さん推薦記事」に変貌していきます。
さぁどうぞ笑ってやってください。
作業手順です。
1.チェーンを外す。
2.フロントクランク(面倒だからギヤ)を外す。
3.新しいギヤを付ける。
4.ディレイラー(面倒だから変速機)の上下位置を調整する。
5.新しいチェーンを付ける。
6.変速機の左右の位置を調整する。
以上の簡単な作業です。
購入したもの
3000円。48と38と28枚歯の3段ギヤです。もとは最大が42枚歯でしたのでかなり大きくなりました。
つまりひと漕ぎの距離が延びます。青空海のは、最初から48枚歯なので平地では置いてかれます。

ギヤが大きくなった分チェーンも長くなるので古いのは使えません交換です。
800円くらい。

自転車専用工具セットです。8000円。

作業開始です。
①古いチェーンの取り外し
工具にあるチェーンカッターを使用します。小さなプレス機です。
チェーンを繋ぐピンをぐりぐりと押し出します。

写真の使い方は、間違いで爪をチェーンの隙間にい入れて固定するのが正しい。
じゃないと変形するかもしれません。ただ、このチェーンは廃棄するのでどうでもいい。

外れた。

②ギヤを外します。
(ロードバイク用は構造が違うので参考にしないで笑うだけにしてください。)
ギヤは、自転車のフレームに固定されてる回転軸(ボトムブラケット)に嵌めて
それをボルトで固定しているだけです。実に単純。つまりボルトを外して引っこ抜くだけです。
ただ自転車で一番の力点のため強烈な固着があり引っこ抜くのに専用工具が必要となります。
まず工具セットのソケットレンチでボルトを外します。

ボルトは、スムーズに外れました。次にギヤを引っこ抜きます。専用工具使います。
コッタレスといいます。小型のプーラーです。
外したボルトの代わりにコッタレスの胴体を自転車のフレームに固定し
ぐりぐりと中の芯を回して押し出す構造です。
こいつを使って力まかせにギヤを引っこ抜きます。

コッタレスとフレームから外したボルトの口径やピッチが合っていることを確認してフレームに固定。
芯を回して押し出します。
ある程度、力が加わるので安全確保が必要。


ソケットレンチで回し・・・んっ?
工具に入ってたソケットレンチじゃ固くて回らない・・
まぁ小型なので。

しょうがないから自前のスパナで
おっ、ん? ンギギギ

あ゛っっっっ



ホントはこう。(正しく出来た反対側)

こうすると。

こうなる。

やっちまいました・・・
穴の形状が違うクランクのためにコッタレスは先端が外せる仕組みになってます。
私の場合は、外して使わないとダメな奴です。
もうね・・・
言い訳じみてますけど周到な準備をして
先端を外して使うことを念頭に入れてたんですよ。
なぜか作業中も外した気になってました。
ぼぉーとしてたというか「昼飯何にしよう」とか
「明日の休みどこ行こう」とか考えながら作業してたような気がします。
まぁ集中していない私が悪いんです。
はぁ・・・
ネジ山も潰れたし、コッタレスは当然使えなくなったのでどうしようか悩み
まずフレームを傷つけないようギヤの裏からハンマーで叩き出しましたがダメ。
センターポンチを使い一点集中で叩いてもダメ。
次にバリで抜こうとするもダメ。
回転軸とギヤの僅かな隙間にボルトナット挟んで浮かせる作戦も回転軸が傷つきそうなのでダメ
よく考えるとどの方法も回転軸とフレームの接続部分に負荷をかけるためダメですね。
やっちまったけど。
はぁ・・・
ガッカリしてため息ばかりついてたら青空海に
「好きなことしてるのにため息つかないの」と叱られる始末。
心折れて翌日持越し。
当初は、交換後にギヤを廃棄するつもりでしたが
頭の片隅には、再利用も考えていたので貧乏性の私は、
ギヤの形を残すことばかり考えてました。
そもそもネジ山を舐めた時点でもう完全廃棄確定なのに。
気持ち切り替えバラバラにすることをやっとこさ決意。←(青空海が一番腹立つポイント)
自転車屋から工場作業員モードに切り替えて作業再開。
自前のディスクグラインダーでバラします。
バラしても軸から引っこ抜く作業は必要なのでプーラーを使うことになります。
プーラーを引っ掛けるスペースだけがあればいいので点線部分だけカットしました。
ディスクは、金属ステンレス用で1.3mm幅。300円くらい。
ドラゴン花火並みに火花飛ぶのでゴーグル、現場安全確保。
ちなみにこの程度の鉄板なら紙のようにサクサク切れます。


ギヤプーラー使います。自前のは、35NKまで。これより小さいとちょっと頼りないかも。
3000円くらいです。

ギヤに引っ掛けてプーラーの軸を回転軸にねじ込み押し出します。
かなり危険な作業です。
引っ掛けが弱かったりギヤのバラしが甘いとプーラーやギヤの欠片が弾丸のように飛んできます。
周囲、作業員をガードをし安全確保してから、ごっついレンチでねじ込みます。


バンという大音響とともにやっと 外れました。

わずか2分の作業が半日ですわ。
残骸・・・

ギヤの裏側は、ハンマー、センターポンチの傷跡。

回転軸(ボトムブラケット)は、大丈夫でしたがフレームに傷が・・・
パテ埋めします。

まぁ、さび止めです。

③やっと次の工程。
外したクランクからペダルを取り新しいのに付け替えます。
工具セットのスパナでは、非力でしたので自前のを使用。

軸にグリスを塗布して。

新品のギヤをセット。

付属のボルトを締め込みます。写真は、工具セットの六角棒レンチです。
一応規定トルクありますがここは、ギュッと締め付ければよい。
あとで試乗して締め付け確認します。

④ディレイラー(面倒だから変速機)の上下位置を調整します。
ギヤが大きくなったのでちょっと上にずらさないと干渉します。
一番内側に変速しておきます。
まず六角棒レンチを①に入れハンドルから来ているワイヤーを緩めます。
②を少し緩めて変速機を上にずらします。

メーカーの整備資料に大きいギヤの歯先と変速機のガイドの隙間は、1~3mmとあります。
ガイドとギヤを一直線にするため2速に変速しておきます。

真横から見えない位置にあるので2mm幅の六角棒レンチを利用して
変速機の上下位置を決めて固定。②は、締めすぎると割れるので注意。
ギヤと変速機は平行になるように向きも調整します。

一番内側に変速を戻してから緩めたワイヤーを適度に引っ張って固定します。

⑤チェーン装着
メーカーの整備資料に前後の大きいギヤに掛けてプラス2リンク分の長さとあります。
「最大スプロケット」とは後ろの一番大きいギヤの歯数のことで私のは、
32なのでこの方法でOK。28未満は別の方法です。

装着してプラス2リンクより余った分をカットします。
んっ?

ぎっ、ぎりぎりじゃねーか。
もうトラブルは、勘弁ですわ。
でもまぁセーフなので正常なルートを通して繋げます。

チェーンカッターに付属のフックを利用してチェーンを一時的に繋げます。

チェーン付属品のピンを手でねじ込みます。

チェーンカッターを今度は、ねじ込み用に使用します。
きちんとチェーンに爪を入れないと破損します。
位置が決まったらぐりぐりとねじ込みます。途中抵抗がありますが恐れずにゆっくりと。

ねじ込みすぎ注意。ピンとチェーンが平面になる位置で止めます。

反対側に余分なピンが出てるので。ペンチでポキッとおります。
切り込みがあるので簡単に折れます。
チェーンカッターにも折る機能があるのでペンチ無いときに使えます。

⑥変速機の左右位置を微調整します。
これが結構大変。職人技ちょっと入ります。
メーカーの整備資料では、前後のギヤをそれぞれ外側と内側に変速したときの
チェーンと変速機の隙間を指定しています。
下図はチェーンを外側に変速して調整する場合。

下図は、内側に変速して調整する場合。

変速機のガイドは、2枚ありその間をチェーンが流れる仕組みになってます。
0~0.5mmという数値は、ほぼ「隙間作るな」という意味です。
0.5以上だとチェーンがギヤから落っこちる可能性があるので危険。
0だと干渉してチャカチャカうるさいが落っこちるよりましという意味ですね。
整備資料通りにボルトをいじって調整しますが私の衰えた目では、よく見えません。
コツは、チェーンをガイド側に指先で叩きチンチンと音を出しながら距離感を掴みます。

前後ギヤチェンジしながらペダルを回して干渉、脱落をチェックしつつ微調整します。
そして完成。

まぁ結果的に大満足してますが・・
ぼぉーとしてなければ30分程度の作業で終わったはずです。
気を付けてても私みたいに、やらかすときは、やらかします。
自転車屋さんに頼むと工賃数千円で済むようです。
これを読んだ皆さんはどう感じたでしょう。
ゴーグルとプロテクター持ってますか?
グラインダーやギヤプーラー持ってますか?
その他もろもろプロ用の工具持ってますか?
変速機を微調整できる経験とスキル持ってますか?
それらを使いこなせますか?
最後に「心配事」は、無いですか?(笑)
結論
自転車屋さん(プロ)に頼みましょう。
工賃一万円払ったっていいくらいですよ。
ケチんないでお金回しましょう。
乗った時の信頼度も段違いです。
消耗品も多いので定期点検も自転車屋さんにお願いしましょう。
笑っていただけましたでしょうか。
ご覧いただきありがとうございました。
次は、ブレーキとペダルかな。笑
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